Kalraの怪談
第6章 六夜目:つくり話
結局、その日、恒例になっていたお祓いは実施されなかった。A子は最後まで「みんな待って」とか言っていたが、クラスメートたちは、そのままダラダラっと流れ解散していってしまった。
ひとり残されたA子の様子を少し離れて見ていたが、その顔色がみるみる悪くなっていくのに、私は驚いてしまった。
次の日の昼休み、B子がA子にすごい剣幕で怒鳴っていた。
「あんた、何考えているの!嫌がらせにも程があるわ!」
どうやら、A子が昨日の夜、B子の家のポストに御札のようなものを入れたらしい。
あとでわかったのだが、実はあのとき話を聞いていた他の子の家にも入れにいっていたようだった。
B子はA子が嫌がらせをしたと決めつけて、激昂していた。
そして、B子はその御札をA子の目の前でビリビリに破り、その紙片を彼女の顔に叩きつけた。
クラスのみんなは、腹を立てて出ていくB子とそれを呆然と眺める紙片まみれのA子を、ただただ遠巻きに見ることしかできなかった。
クラスメートたちも私も、この話はこれで終わり、そう思っていた。
ところが、一週間ほどたって、異変が起きた。
B子が学校に来なくなったのだ。隣のクラスの人の話によると、休み始める数日前から顔色が悪く、窓際に立ってブツブツと独り言を言っていたりしていたとのことだった。
それは、悩んでいる、という様子ではなく、むしろ何かに怯えているようだったとのことだ。
隣のクラスの担任のC先生は、B子の休みについて何も言うことはなかった。私は先日のA子とのトラブルを思い出していたが、かといって、どうしていいかもわからなかった。
その後、1ヶ月の間、B子は学校に姿を見せなかった。噂ではB子は部屋に引きこもり、食事もろくに取らずに引きこもってしまった、という。完全な精神病になった、などと噂する子もいた。
そして、あの事件から2ヶ月たった後、夏休み直前に、B子は退学した。
「病気で社会復帰できなくなったらしい」というのがもっぱらの噂だった。
そして、A子自身も夏休み明けに親の都合とやらで引っ越しをしてしまったのだ。
ひとり残されたA子の様子を少し離れて見ていたが、その顔色がみるみる悪くなっていくのに、私は驚いてしまった。
次の日の昼休み、B子がA子にすごい剣幕で怒鳴っていた。
「あんた、何考えているの!嫌がらせにも程があるわ!」
どうやら、A子が昨日の夜、B子の家のポストに御札のようなものを入れたらしい。
あとでわかったのだが、実はあのとき話を聞いていた他の子の家にも入れにいっていたようだった。
B子はA子が嫌がらせをしたと決めつけて、激昂していた。
そして、B子はその御札をA子の目の前でビリビリに破り、その紙片を彼女の顔に叩きつけた。
クラスのみんなは、腹を立てて出ていくB子とそれを呆然と眺める紙片まみれのA子を、ただただ遠巻きに見ることしかできなかった。
クラスメートたちも私も、この話はこれで終わり、そう思っていた。
ところが、一週間ほどたって、異変が起きた。
B子が学校に来なくなったのだ。隣のクラスの人の話によると、休み始める数日前から顔色が悪く、窓際に立ってブツブツと独り言を言っていたりしていたとのことだった。
それは、悩んでいる、という様子ではなく、むしろ何かに怯えているようだったとのことだ。
隣のクラスの担任のC先生は、B子の休みについて何も言うことはなかった。私は先日のA子とのトラブルを思い出していたが、かといって、どうしていいかもわからなかった。
その後、1ヶ月の間、B子は学校に姿を見せなかった。噂ではB子は部屋に引きこもり、食事もろくに取らずに引きこもってしまった、という。完全な精神病になった、などと噂する子もいた。
そして、あの事件から2ヶ月たった後、夏休み直前に、B子は退学した。
「病気で社会復帰できなくなったらしい」というのがもっぱらの噂だった。
そして、A子自身も夏休み明けに親の都合とやらで引っ越しをしてしまったのだ。