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Kalraの怪談

第60章 六十夜目:六十夜目の怪

☆☆☆
油皿を手に取り、火を吹き消す。
ひとつ消えるごとに、闇が深くなる。

他の者が語る話。
ひそひそ、うそうそと、静かに静かに語られる怪異。

ふっと、また明かりが消えた。
周囲にいるのは、誰だ?
暗くて、顔がよく見えない。
笑っているようにも、泣いているようにも見える。
着物を着ているようにも、洋服姿のようにも見える。

暗くて・・・よく見えない。

ああ、また番が回ってきた。

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