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Kalraの怪談

第18章 十八夜目:死人の目

☆☆☆
「ま・・・またまた!」
Eは完全に牛皿どころではなくなったようだった。
手にした茶碗と箸が、体の前の変な位置に止まってカタカタと震えていた。

「こ・・・怖い話とかで脅かそうとしないでください!」
必死の抗議。

「怖い話・・・だったらいいんだけどな。
 俺は、目が開いたのを見なかったんだよ。Sさんの陰になっていたから」

でも、Sさんは見たんだ。
K先輩が蹴飛ばした瞬間にカッと見開いた死人の目を。

そして・・・

「Sさん、次の日、家で死んだよ。
 心筋梗塞だった・・・
 それ以来だよ、俺は必ずご遺体には手を合わせている」

Eが持っていた箸を取り落とした。

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