
Kalraの怪談
第26章 二十六夜目:水子供養
「ここ、水子供養のお堂なんだね」
A子はしげしげと眺める。
「水子って、子供のうちに死んじゃったっていうやつ?」
B子は少し肩をすくめる。供養という言葉から、ちょっと怖いことを想像したようだ。B子はあまりこういった雰囲気は好きじゃない。
「そうね、水子っていうのは、生まれて間もない、もしくは生まれる前の子供のこと。こういう水子の供養堂は、そういう小さいうちに亡くなってしまった子供を供養するの。お地蔵様、正式には地蔵菩薩はそういう子供を極楽に導くと言われているのよ」
A子は説明しながら、お堂に手を合わせる。B子も恐る恐る手を合わせた。
「ねえ、もう行きましょう。ちょっと怖いわ」
言いながら、B子はすでに参道に向かおうとしていた。よほどいやだったらしい。
「うん、わかった。」
A子はお堂を振り返る。まだ、この世に産まれ落ちる前に死んでしまった子どもたち、
本当は楽しいことがいっぱいあったのに・・・
そう思うと、
「可愛そう・・・」
ポツリとA子はつぶやいた。
「何?」
その声に反応して、B子が振り返ったので、A子は何でもないと請け合った。そして、そのまま山道を二人で降り、旅行を続けたのだった。
A子に異変が起こったのは、この旅行から帰って数日後だった。
A子はしげしげと眺める。
「水子って、子供のうちに死んじゃったっていうやつ?」
B子は少し肩をすくめる。供養という言葉から、ちょっと怖いことを想像したようだ。B子はあまりこういった雰囲気は好きじゃない。
「そうね、水子っていうのは、生まれて間もない、もしくは生まれる前の子供のこと。こういう水子の供養堂は、そういう小さいうちに亡くなってしまった子供を供養するの。お地蔵様、正式には地蔵菩薩はそういう子供を極楽に導くと言われているのよ」
A子は説明しながら、お堂に手を合わせる。B子も恐る恐る手を合わせた。
「ねえ、もう行きましょう。ちょっと怖いわ」
言いながら、B子はすでに参道に向かおうとしていた。よほどいやだったらしい。
「うん、わかった。」
A子はお堂を振り返る。まだ、この世に産まれ落ちる前に死んでしまった子どもたち、
本当は楽しいことがいっぱいあったのに・・・
そう思うと、
「可愛そう・・・」
ポツリとA子はつぶやいた。
「何?」
その声に反応して、B子が振り返ったので、A子は何でもないと請け合った。そして、そのまま山道を二人で降り、旅行を続けたのだった。
A子に異変が起こったのは、この旅行から帰って数日後だった。
