
Kalraの怪談
第26章 二十六夜目:水子供養
もしかして・・・
B子はA子が不義の子を宿してしまい、自分で堕ろそうとしているのではないかと、ここに来て思い至った。だから、彼氏の存在も否定しているのではないか、そして、産婦人科にも行っていないのではないか、自分一人で出産をしようとしているのではないか。
取るものもとりあえず、B子はA子の家に急いだ。
B子が到着すると、A子は脂汗を流しながら必死にベッドの上でいきんでいた。
どうしたらいい??!
とりあえず、お湯を沸かすんだっけ?たらい?洗面器で足りるのか?お風呂にお湯を張っておくべきか・・・。
A子の様子にB子がパニックになっていると、『あああああ!』とひときわ大きな声でA子が叫んだ。
瞬間、
『ふぎゃあ、ふぎゅあ、ふぎゃあ・・・』
赤ちゃんの鳴き声があたりに響いた。
そして・・・
ふと、消えた。
B子が驚いてA子に駆け寄ると、脂汗をにじませながら、A子が微笑む。
「旅行のこと覚えている?水子供養のお堂。
わかったわ、私。私のお腹の中にいたのは、あの日お堂にいた子だったのよ。
産まれたかったのね。だから、私のお腹に入っちゃったんだ・・・」
そして、コトリと、寝入ってしまった。
見るとA子のお腹はもとの大きさに戻っており、そして、赤ちゃんはどこにもいなかった。
想像妊娠だったのかもしれないともB子は思ったが、あの『出産』の日、確かにB子も産声を聞いたのだ。やはり、A子が言うように水子の霊が憑いたのだろうか・・・。
A子は、その後『妊娠の感覚が忘れられない』と言い、程なくして、彼氏を作って結婚した。今では、3児の母である。
B子はA子が不義の子を宿してしまい、自分で堕ろそうとしているのではないかと、ここに来て思い至った。だから、彼氏の存在も否定しているのではないか、そして、産婦人科にも行っていないのではないか、自分一人で出産をしようとしているのではないか。
取るものもとりあえず、B子はA子の家に急いだ。
B子が到着すると、A子は脂汗を流しながら必死にベッドの上でいきんでいた。
どうしたらいい??!
とりあえず、お湯を沸かすんだっけ?たらい?洗面器で足りるのか?お風呂にお湯を張っておくべきか・・・。
A子の様子にB子がパニックになっていると、『あああああ!』とひときわ大きな声でA子が叫んだ。
瞬間、
『ふぎゃあ、ふぎゅあ、ふぎゃあ・・・』
赤ちゃんの鳴き声があたりに響いた。
そして・・・
ふと、消えた。
B子が驚いてA子に駆け寄ると、脂汗をにじませながら、A子が微笑む。
「旅行のこと覚えている?水子供養のお堂。
わかったわ、私。私のお腹の中にいたのは、あの日お堂にいた子だったのよ。
産まれたかったのね。だから、私のお腹に入っちゃったんだ・・・」
そして、コトリと、寝入ってしまった。
見るとA子のお腹はもとの大きさに戻っており、そして、赤ちゃんはどこにもいなかった。
想像妊娠だったのかもしれないともB子は思ったが、あの『出産』の日、確かにB子も産声を聞いたのだ。やはり、A子が言うように水子の霊が憑いたのだろうか・・・。
A子は、その後『妊娠の感覚が忘れられない』と言い、程なくして、彼氏を作って結婚した。今では、3児の母である。
