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バニーガールホール

第8章 飢えと渇きとモヒート



ラビットホールであの夜、
ユイと出会って……俺の生活は変わった。

満たされる事のない飢えと渇きと
ずっと…感じていた。
恋愛…するのも面倒だったし、
女と深く関わり合うのも面倒だった。

そう…乾いていた。

俺の心は…乾いていたんだ…。

ユイに出会って……ユイと…
何度も…戯れの様な事を繰り返す内に、
あの時に感じていた乾きは、
俺の中からは…消えて行った。

その代わり…に…、
満たされる事のない…飢えと
乾きに…苦しめられている…始末だ。



……と言う…

俺とユイとのやり取りを
ぶすぅ――としながらしふぉんが
何も言わずに眺めて居て。

何か言いたそうにしていたが
予約の客が来たと連絡が来て
不満そうにしながら上に上がって行った。

ガランガランガランと
ドアの開いた音がして。

入って来た客の顔に見覚えがあった。

あの夜に…非常階段で
後ろからユイにチンポを
突き立てていた常連客だ。

俺が座っている場所以外は
カウンタ―は4つ空いていたが
あの日座って居た場所にその客は座った。

常連の男が注文を言わなくても
ストレートのウイスキーと
クルミを…小さな器に入れて添えた。

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