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Lの劣情

第1章 2024年6月吉日…

 11

「はぁぁ、あ、アイ…先輩ぁぃ…」

「ふうぅ、みっきぃぃ…」

 ピチャピチャ…
 と、舌先を強く吸われ、指先で乳首を弄られ、太腿でグイグイと股間を押され…

 ズキズキズキズキズキズキズキズキ…

 わたしのメスは、早くもっと快感が欲しくて泣き始めてきていた。

 もっと、もっと、もっと…

 今夜の、こうしたセックス的なシチュエーションで愛を交わすのは約二カ月振りであったのだ。

 但しいつも相手は当然に男であるから、だからこそこうして愛しい想いの自覚を持って女性に愛されるというのは…
 初めてであった。

 だが、だけど、その同性同士という事に対しての違和感や拒否感、拒絶感等々は全く感じてはこない…

 そしてこの愛しいアイ先輩との完全なる16年間という空白の時間さえも感じずに…
 瞬く間にあの昔の大学時代の想い、思いに還っていた。

 いや、あの昔からずうっとこのアイ先輩を愛し、お付き合いを続けていたんじゃないのか?…
 と、いう様な錯覚の想いまで感じていたのである。

 そのくらいにわたしには違和感は全く無かった…

「み、みっき、本当は…
 本当に、私、あの頃からずうっとみっきの事が…
 みっきが好きだったの…」
 わたしを愛撫しながらそう囁いてくる。

「ぁぁ…」
 わたしはそんな彼女の言葉と、蕩けそうな快感の愛撫に震えてしまう。

「でもね…
 あの、いや、あの時のみっきのあまりにも酷い大怪我にね…
 ううん、それに対して何の力にもなれなかった私の未熟さにね…」

 あ、あぁ…

「な、なんかさぁ…
 みっきに会えない、会う勇気があの頃は全然持てなくてさぁ…」

 わたしの頬にアイ先輩の涙が落ちてきた…

「ご、ごめんね、ごめんなさいね、あの頃、あの後に何の力にもな…れなく……て………」

 温かい涙が頬を伝わり、わたしの唇の中へと流れ込んでくる…
 その涙は暖かく、塩からく、そしてアイ先輩のたくさんの愛に満ちていた。

「あ、アイ…せ、せん…ぱ…い………」

 そしてわたし自身もその優しさと愛に震えてしまう…
 いや、心が融ろけてしまう。

 もっと、もっと…

 もっともっともっと、愛して欲しい…

 わたしはその想いの切望に震える。



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