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微熱に疼く慕情

第5章 【陶酔させてく純情】






「やっぱりそうだ、ピンときちゃいました、大丈夫、他言はしませんので」って怪しすぎる
答えられないのもそうだと認めているようなものだ
昨日、あの後追い掛けてるのも見てただろうしね



「そうして頂けると助かります」


「了解です、まぁ、泣かされてそうならガンガン攻めますんでいつでも俺の胸貸しますんで」


「それは多分これからもないと思います」


「うわ、安定の塩対応っすね、良いわ〜」



周りはまた鉄仮面にちょっかい出してるって思ってるかもね
あなたくらいよ、鋼の心の持ち主は
勇気あるなって思ったし、誰とでも隔たりなく付き合えるのは凄く強みだと思うよ



その後の体験コースも無事に終わり、最後にもう一度、温泉を満喫して社員旅行は終わりを迎えた
ターミナルで解散となり、各々駅へと向かう
同じ方向の人たちと途中まで一緒だったけど、一人…二人居なくなっていき、最後は先輩と二人に



もう誰も見ていない、とばかりに手を繋いでくる
まだだよ……なんて聞きやしない
ずっとこの瞬間を待ってたんだもんね
「一華の家に行きたい」と言われて頷く
私もそうなるだろうなって思っていたから
旅行前に掃除しといたもん
荷物を持ちながらも手を繋いで歩く帰り道



わかる………頭の中、そればかり考えてるでしょ?
先輩って単純だから
玄関開けて入ったらもう襲われちゃうんだよ
嬉しい、待てないんだ……
昨日出してあげたばかりなのに、キスしただけで硬くなってる



「早過ぎです……隼人さん」


「ずっと待ってたの、俺にとっては遅過ぎだよ」 


「んんっ…」



激しいのは嫌いじゃないよ、寧ろウェルカム



「隼人さんっ……シャワーは?」


「そんなの後で良いから」



寝室に直行なのも、たまには悪くないね……

 



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