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微熱に疼く慕情

第2章 【動き出す熱情】






なんて、その場しのぎの情け
「うん…うん…」と泣きそうになってるのも何でわかっちゃうんだろう
元カレのSOS……普通はどうする?
結局は……信頼関係があるのかどうか、だよね
ないから別れたんだけども
時間が経って、また考え方にも変化があって……



「ほら、1人じゃないんだから……」



そう言って抱き締めてしまう私は、一体何がしたいんだろうね
「頑張る」って言うけど
「充分だと思うよ」
充分、頑張ったんでしょ、多分……



「泣きやんだ?顔見て良い?」


「……うん」



絶対泣かない人だったのにね
身体冷えちゃうから帰らせたかったけど
先に入ってと言われてバイバイした
帰ってすぐベランダに出るとやっぱり見上げてる
大きく手を振ったりぴょんぴょん跳ねたり
何度も振り返って駅へと帰って行った



まさかここに来て、元カレと何度も会う事になろうとは夢にも思わなかったよ
散々傷付いて終わったはずだったのに、昔の情が邪魔をする
良かった事も思い出して、脳内が勘違いする
愛情はないけど不思議と情はあるの
本気で好きだったから……










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