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2人きりの夜は

第4章 4回目

「え?」

「昨日寝られなかった。お兄ちゃんが女の人と会ってると思って」

「嫉妬した?」

「うん」

「あおはほんとに付き合ってないんだよな」

「そうだよ。友達だよ」

「にしても距離近い気がする」

「お兄ちゃんも妬いてたんだ」

「…」

「ふふっ。でも本音が聞けてよかった」 

手の力を入れられてギュッと抱きしめられる。

「ちょっと苦しいよ」

「あお、手止めてこっち向いて」

言われるがまま手を止めて、腰に手を回されたままお兄ちゃんの方に向きを変える。

「あお」

名前を呼ばれて顔を上げる。

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