
HEAVEN~時を超えて~
第1章 逢えた
『気が付いた?』
『・・・』
硬直したあたしの背中に刺さるのは
❝男声❞に間違えはないのだけど
恐怖と混乱の中に
なんとも言えない、、透き通った
やわらかくてやさしい声。
ナントカHzの音楽・・・とかにありそうな
無意識に耳に吸い付くような透明な声色
チラ・・・
バレないように
片目だけ開けて恐る恐るその声の方を見る
『ふふ……よく眠れたかな?』
『・・・』
え・・・・
記憶も追いつかないあたしの脳が
置かれた状況と目から入る情報に
何かと誤作動を起こした
うっすら開けた片目に映るのは
その声と十分すぎるくらいマッチした
濃すぎも薄すぎもしない端正な顔立ちの
天使・・・・・
あ、、、あたし死んじゃった?
やっぱ天国?
な、、ワケないじゃんね
起きなきゃ、きっとまだ悪夢の途中
いや違う
そんなバカな事言ってる場合じゃない
ニコニコ・・・・・
って、なんて顔して
なんてことしてくれてるの
だれ・・・・この男(ヒト)
