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HEAVEN~時を超えて~

第4章 心覗き合い

『うん・・・僕、あまり寝ないんだよね昔から』




『・・・。・・・便利な体』



ポツリとだけど返してくれたその言葉で会話を繋ぐ



『ふふっ・・・まぁね。‥でも、どうして?』



『・・・見たことないから、、それだけ』



『へぇ・・・そうだったかなあ』


『・・・』


真は知らぬ顔と言うようにまた景色の方を向いていた。




昼食を終えて僕は敢えて草の上に寝転んだ



『マコト?ちょっとそこ、、あの辺歩いて来たら?』


うっすらと目を閉じて空を向く



『・・・。・・・』


彼女は一瞬、大きな目を更にクリっとさせて
明らかな表情の変化を見せた

僕は薄目で見ないフリをしているけど
彼女のそれが喜びや安心より❝警戒❞の瞬きである
それには気付いていた

いいんだよ、何であっても
自我を、感情を取り戻しているのだからね



『マコト?』



『ぁ・・・あなた、、は』



『僕はちょっと昼寝』


『・・・』


真は目を右往左往させてるみたいだった



『クス・・・マコト、良いよって言ったら❝良い❞んだよ』


何の意図も、罠もない事を伝える



『・・・うん』


真はゆっくりと立ち上がり僕からはなれて
花や草に触れては木々を眺めて歩いた


そして、しばらくしてちゃんと戻ってきて
寝転んだ僕の隣にちょこんと座った

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