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小さい王さま

第6章 6・虎の罪

「ではあらためて、虎を仲間に加えることにします」

 わあ、と動物たちは歓声をあげました。

 鼠は王さまになれたことを嬉しく思いました。ですが、それよりも嬉しい結果がまっているはずです。それを、鼠はみんなにつげました。

「みんな、僕は王さまの立場からおりるよ。せっかく月の花を手に入れたんだ。これで聖霊王さまの病気をお治しすれば、王さまなんていらないだろう」

 鼠は月の花を抱えて、精霊王が寝ている泉へ向かいました。そのあとに、ほかの動物たちも続きました。

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