創造の双子。
第19章 思い
お屋敷の中に入るとまず、天井が高くて椅子がたくさんおかれているホテルのロビー(?)
みたいな所があって、椅子に座って待つように指示される。
(5年前は、そのまま詩穂の部屋に案内してくれたんだけどな…
嶋?は俺のこと、忘れたんだな…)
椅子にぼふんと腰掛けた。
椅子がふかふかで、気持ちいい。
寝ちゃいそうだ。
ぱたぱたぱたぱた…
「けーいー!いらっしゃい!」
階段から、長い丈のエプロンを手でまくり上げながら俺の方へ走ってきた。
クッキーのいい匂い…
「詩穂、いきなり来ちゃってごめんな。お邪魔します 」
「うん! そんなの別に気にしてないよっ☆
まず私の部屋に来て欲しいな!」
「うん! 」
赤い絨毯が敷いてある階段を上がると、懐かしい詩穂の部屋があった。