
創造の双子。
第9章 詩穂の彼氏 ~詩穂視点~
「詩穂ねぇちゃんといると思い出す…
詩穂ねぇがプールで沈みかけて、慌ててたらTVのドッキリだったとか。」
「あぁ! あれね! 慧、本当に慌ててて私 お腹痛くなるまで笑ってて番組のタレントさんたちに つっこまれたよね(笑)」
「うん! そのあと、スタッフさんにバーゲンダッツおごってもらったんだけど西華が、俺のとった!」
「あははははっ! だよね~!
慧の変顔笑えたわー!」
「変顔じゃないっ! 落ちこんでたの! …ちょっとだけ。」
一気に、昔 慧たちと過ごした日々が 鮮やかに戻ってきた。
またこうして、会いたいな…
中学生が、それも年も違うのに毎日遊ぶなんて変な話だ。
「慧…」
「ん?」
「付き合わない?」
「詩穂ねぇと?」
「うん…」
