アシスタントで来ただけなのに…!
第2章 ルイ先生との共同生活
彫刻の後ろの部屋は、影になっていた薄暗かった。
この陰湿な雰囲気で、早速嫌な予感がした。
頭痛がする…この部屋もきっと何かあるんだろう。
「この部屋は婦人の一人息子の部屋だと聞いている」
ガチャっと部屋の扉を開くと、埃が舞った。
この部屋はかなり埃っぽく、部屋の窓に広がる手入れされていない、伸びきった雑草のせいか湿気がすごい。
「っう…この部屋は一段と酷いですね…」
「そうだな。全く手をつけていないからな」
布のかかった家具と、部屋の中央には布からはみ出た振り子時計が見える。
しかし、この部屋は先程の部屋と比べて焼けた様子がない。
「あの…この部屋は火事にはなってないんですか?」
屋敷全体をリフォームした訳ではないのなら、不思議だ。
この屋敷は全焼した様子がない。
あの部屋だけだ。
「そうだ。先程の部屋だけが全焼している」
「そんな…何かおかしいですね?」
部屋を見渡してみても蜘蛛の巣がかかり、埃まみれになっているだけだ。
先生と部屋の中に入ってみたが、床が崩れた様子もなく、手入れをしたら普通に寝室としても使えそうだ。
私が部屋の中心で見渡していると、先生が顔を覗かせた。
「どうだ?何か感じるか?」
期待の眼差しを向けられているわけではないが、私は素直に首を横に振った。
「その…頭痛がするくらいで特にないです」
「そうか…部屋で問題があるのは先程の部屋だけか」
またもや先生はメモ帳を取り出して書き込んだ。
その間に私は部屋の中心に置かれた振り子時計を眺めた。
何故かこの振り子時計に惹かれる。綺麗でアンティーク感がある。
勿論、秒針は止まっている。だけど秒針の先までも装飾がされており、年季がするとはいえかなり繊細な作りで綺麗だ。
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