蜜会…春の揺れ
第1章 春の揺れ
7
「お義母様、大丈夫ですか?」
その義母の様子は…
心電図を付けている以外には、心筋梗塞とは思えない位に変わりない。
「美春さん、ごめんなさいね」
「これ、とりあえず……」
そう言って、必要品をベッドサイドにしまっていく。
「ありがとう…
なんか、一週間はベッドから離れちゃダメなんですって…」
そう話す義母は、まるでいつもと変わりない。
「とりあえず安心しました」
「うん、ありがとう…
別に余計な心配はいらないから…」
「は…え…」
「晴美さんも…せっかくだから…」
「え……」
「せっかくだから…ゆっくり……ね…」
「……………」
その、義母の…
『せっかくだから…』
わたしは、その言葉を聞いた瞬間…
吐き気がしたーーー
それは、今までのいやらしい視線と、気配が重なる言葉であり…
昨夜の夫の、嫉妬の目と、声音と、あの、忌みな感触を蘇らせてきたから。
そして、微かに噛まれた肩が疼いてくる…
「………ま、また……来ます…………」
わたしは逃げる様に…
ううん、病室から慌てて逃げ出した…
本当に、吐きそうであった。
もう、ダメだ…
もう、限界だ…
わたしは颯太と再会してしまったのだ…
保てない。
逃げる様に病院の外へと走り…
名刺を取り出し…
颯太の番号を発信する。
息も……止まりそうだった。
プルプル、プルプル……
だが…
『留守番電話にお繋ぎします……』
無常な声が聞こえ…
わたしは力が抜け、病院前のバス停のベンチに座り込む。
そして、そのタイミングでバスが停車し…
わたしは当てもなく、呆然と、バスに乗ってしまった。
とりあえず…
少しでも病院から…
義母のいる、この病院から…
離れるしかなかった。
とても、同じ空気を吸いたくはなかった。
わたしは走り出したバスに乗り…
流れる街並みを車窓から、呆然として眺めていく。
どれくらい走っただろうか…
ブー、ブー、ブー……
「あっ」
握りしめていたスマホが震え…
わたしは慌てて、停車ボタンを押す。
「お義母様、大丈夫ですか?」
その義母の様子は…
心電図を付けている以外には、心筋梗塞とは思えない位に変わりない。
「美春さん、ごめんなさいね」
「これ、とりあえず……」
そう言って、必要品をベッドサイドにしまっていく。
「ありがとう…
なんか、一週間はベッドから離れちゃダメなんですって…」
そう話す義母は、まるでいつもと変わりない。
「とりあえず安心しました」
「うん、ありがとう…
別に余計な心配はいらないから…」
「は…え…」
「晴美さんも…せっかくだから…」
「え……」
「せっかくだから…ゆっくり……ね…」
「……………」
その、義母の…
『せっかくだから…』
わたしは、その言葉を聞いた瞬間…
吐き気がしたーーー
それは、今までのいやらしい視線と、気配が重なる言葉であり…
昨夜の夫の、嫉妬の目と、声音と、あの、忌みな感触を蘇らせてきたから。
そして、微かに噛まれた肩が疼いてくる…
「………ま、また……来ます…………」
わたしは逃げる様に…
ううん、病室から慌てて逃げ出した…
本当に、吐きそうであった。
もう、ダメだ…
もう、限界だ…
わたしは颯太と再会してしまったのだ…
保てない。
逃げる様に病院の外へと走り…
名刺を取り出し…
颯太の番号を発信する。
息も……止まりそうだった。
プルプル、プルプル……
だが…
『留守番電話にお繋ぎします……』
無常な声が聞こえ…
わたしは力が抜け、病院前のバス停のベンチに座り込む。
そして、そのタイミングでバスが停車し…
わたしは当てもなく、呆然と、バスに乗ってしまった。
とりあえず…
少しでも病院から…
義母のいる、この病院から…
離れるしかなかった。
とても、同じ空気を吸いたくはなかった。
わたしは走り出したバスに乗り…
流れる街並みを車窓から、呆然として眺めていく。
どれくらい走っただろうか…
ブー、ブー、ブー……
「あっ」
握りしめていたスマホが震え…
わたしは慌てて、停車ボタンを押す。
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