春のほどけ…戻れない距離
第2章 「卯月」―揺れと否定
5
あれから約二週間…
お互いの体調と、わたしの仕事のシフトの多忙により、逢瀬の時間を開けていた。
もちろんその間…
日々、LINEのやり取りは、密に交わしてはいた。
だが、もちろん…
あのことは、わたし一人の胸にしまっていた。
いや、とても、めいに、話すことなんてできるわけもない…
わたしには、めい達夫婦の関係を、壊すつもりはまったくなく…
ただ、わたしは、めいと一緒にいたいだけだから。
しかし…
あの会話により、抱いてしまった、彼への恐怖心は、心の奥で蠢き続け…
そして、もう、あの寝室には、入りたくないと―――
でも、それを、めいには打ち明けられる訳もなく…
わたしは必死に、心のジレンマに抗おうとしていた。
だけど……
時間の経過と共に、心とカラダの寂しさが…
止めようとするほど、止められない想いが、胸を昂ぶり、騒めかせ…
もう、保てなくなりつつあった―――
わたしは、シフト表を見つめ、違う方法での逢瀬を模索していく…
めいに逢いたい…
めいと愛し合いたい……
もう、何もなかった頃には戻れない…
だから、決めねば―――
だが、その想いは…
「弥生さん……」
不意な、後ろからの、その声に…
脆くも、崩れてしまう。
「え……」
振り返ると、そこに、柔和な笑顔のめいの旦那さまが立っていた―――
「あ、え、なん……で………」
一瞬、息が、止まる。
「あ、○○先生にね…」
「え………」
「あれ、めいから聞いてないんですか…」
「…………」
「私、△△機器のペースメーカーのエンジニアをしてて…」
「…………」
「先週から、ここの病院担当になったんですよ」
血の気が、引いた。
「今、ようやくお昼で、この病院地階のコンビニにね…」
「あ………」
「弥生さんも、今、お昼なんですか?
忙しそうですもんねぇ………」
その言葉の柔らかさとは、真逆の、凍てつく様な、逸れない目…
「そうかぁ、だから…
最近、ウチにも、来れないんだぁ…」
「あ、い、いや………」
膝が、震える。
「弥生さんの科のシフト、人手不足だそうでぇ……………」
「…………」
目だけが、逸らせない―――
あれから約二週間…
お互いの体調と、わたしの仕事のシフトの多忙により、逢瀬の時間を開けていた。
もちろんその間…
日々、LINEのやり取りは、密に交わしてはいた。
だが、もちろん…
あのことは、わたし一人の胸にしまっていた。
いや、とても、めいに、話すことなんてできるわけもない…
わたしには、めい達夫婦の関係を、壊すつもりはまったくなく…
ただ、わたしは、めいと一緒にいたいだけだから。
しかし…
あの会話により、抱いてしまった、彼への恐怖心は、心の奥で蠢き続け…
そして、もう、あの寝室には、入りたくないと―――
でも、それを、めいには打ち明けられる訳もなく…
わたしは必死に、心のジレンマに抗おうとしていた。
だけど……
時間の経過と共に、心とカラダの寂しさが…
止めようとするほど、止められない想いが、胸を昂ぶり、騒めかせ…
もう、保てなくなりつつあった―――
わたしは、シフト表を見つめ、違う方法での逢瀬を模索していく…
めいに逢いたい…
めいと愛し合いたい……
もう、何もなかった頃には戻れない…
だから、決めねば―――
だが、その想いは…
「弥生さん……」
不意な、後ろからの、その声に…
脆くも、崩れてしまう。
「え……」
振り返ると、そこに、柔和な笑顔のめいの旦那さまが立っていた―――
「あ、え、なん……で………」
一瞬、息が、止まる。
「あ、○○先生にね…」
「え………」
「あれ、めいから聞いてないんですか…」
「…………」
「私、△△機器のペースメーカーのエンジニアをしてて…」
「…………」
「先週から、ここの病院担当になったんですよ」
血の気が、引いた。
「今、ようやくお昼で、この病院地階のコンビニにね…」
「あ………」
「弥生さんも、今、お昼なんですか?
忙しそうですもんねぇ………」
その言葉の柔らかさとは、真逆の、凍てつく様な、逸れない目…
「そうかぁ、だから…
最近、ウチにも、来れないんだぁ…」
「あ、い、いや………」
膝が、震える。
「弥生さんの科のシフト、人手不足だそうでぇ……………」
「…………」
目だけが、逸らせない―――
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