
クラスの人気者は、刹那の2時間を買い戻したい。
第4章 じゃあ、買ってよ
刹那は高校生活を無難に過ごしていた……。
放課後。
美化活動、毎月恒例郊外のゴミ拾い。
校長は地域貢献を掲げ、校外の美化活動を推奨している。
その第一回目が今日だった。
(くそ、美化委員失敗だな)
刹那はトングとゴミ袋を持ち、校外のゴミ拾いをしている。
「ムダに広いんだよ」
「白瀬くん、文句がダダ漏れですよ」
美化顧問で担任の皐月がたしなめる。
彼女は長袖に手袋、鍔の広い帽子を被りゴミ拾いをしている。
「その格好暑そうだな」
「紫外線はお肌の大敵なのよ」
校外の周辺は高級住宅街で、凝った作りの邸宅が建ち並んでいる。
幼稚園のバスが停車して、可愛らしい園児が母親にお迎えされている。
「よし、終わった!帰ってビール飲もう」
「白瀬くん!」
「ヤベ、ダダ漏れてた」
刹那が教室で制服に着替えていると、クラス委員の星野莉子が入ってきた。
「あ、ごめん。着替え中だった」
「別にいいよ」
「委員会? お疲れ様」
「あ、お前嘘ついただろ」
「え、なんの話?」
「美化委員! ちっとも楽じゃないぞ」
「あー、校長先生が今年から変わって方針も変わったみたい……ごめんね」
「……それなら仕方ないか」
「こんど、コーヒー牛乳奢るから許してね」
「なんで、知ってるんだよ」
「毎日飲んでるから好きなんでしょ?」
「……まあ」
「じゃあ、また明日。バイバイ」
莉子は机の中からノートを取り出して慌ただしく教室を出ていった。
刹那は校長室で一服して帰ろうと思った。
職員室は会議中らしく妙に静かだった。
(なんかちょっとだけ背徳感)
刹那はソファに腰掛け、煙草に火をつけた。
長い息と共に煙が漂う。ぼんやりと消えゆく煙を眺めていた。
すると、急に職員室から緊張が解けたような話し声が聞こえはじめる。
どうやら会議が終わったらしい。
刹那が校長室の扉を開けて廊下に出ると皐月に呼び止められた。
「白瀬くん、ちょっといいかしら?」
英語の教材室に連れて行かれる
「なんですか?」
「先週提出期限の進路希望表が提出されてないから、面談しないとね」
「はぁ……」
すっかり忘れていた。進路なんて思いつかない。
「センセ、知ってるよね?オレの記憶喪失のこと」
「ええ、知っているわ。詳しい内容までは聞いてませんが」
放課後。
美化活動、毎月恒例郊外のゴミ拾い。
校長は地域貢献を掲げ、校外の美化活動を推奨している。
その第一回目が今日だった。
(くそ、美化委員失敗だな)
刹那はトングとゴミ袋を持ち、校外のゴミ拾いをしている。
「ムダに広いんだよ」
「白瀬くん、文句がダダ漏れですよ」
美化顧問で担任の皐月がたしなめる。
彼女は長袖に手袋、鍔の広い帽子を被りゴミ拾いをしている。
「その格好暑そうだな」
「紫外線はお肌の大敵なのよ」
校外の周辺は高級住宅街で、凝った作りの邸宅が建ち並んでいる。
幼稚園のバスが停車して、可愛らしい園児が母親にお迎えされている。
「よし、終わった!帰ってビール飲もう」
「白瀬くん!」
「ヤベ、ダダ漏れてた」
刹那が教室で制服に着替えていると、クラス委員の星野莉子が入ってきた。
「あ、ごめん。着替え中だった」
「別にいいよ」
「委員会? お疲れ様」
「あ、お前嘘ついただろ」
「え、なんの話?」
「美化委員! ちっとも楽じゃないぞ」
「あー、校長先生が今年から変わって方針も変わったみたい……ごめんね」
「……それなら仕方ないか」
「こんど、コーヒー牛乳奢るから許してね」
「なんで、知ってるんだよ」
「毎日飲んでるから好きなんでしょ?」
「……まあ」
「じゃあ、また明日。バイバイ」
莉子は机の中からノートを取り出して慌ただしく教室を出ていった。
刹那は校長室で一服して帰ろうと思った。
職員室は会議中らしく妙に静かだった。
(なんかちょっとだけ背徳感)
刹那はソファに腰掛け、煙草に火をつけた。
長い息と共に煙が漂う。ぼんやりと消えゆく煙を眺めていた。
すると、急に職員室から緊張が解けたような話し声が聞こえはじめる。
どうやら会議が終わったらしい。
刹那が校長室の扉を開けて廊下に出ると皐月に呼び止められた。
「白瀬くん、ちょっといいかしら?」
英語の教材室に連れて行かれる
「なんですか?」
「先週提出期限の進路希望表が提出されてないから、面談しないとね」
「はぁ……」
すっかり忘れていた。進路なんて思いつかない。
「センセ、知ってるよね?オレの記憶喪失のこと」
「ええ、知っているわ。詳しい内容までは聞いてませんが」

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