
孤独を埋めて、満たして
第1章 孤独を埋めて、満たして
♢ ♢ ♢
「…成瀬くんの弱さも、寂しさも、私だけが知ってればいい」
私の言葉に、成瀬くんがゆっくりと顔を上げた。その瞳には、もう怯えはなかった。
ただ、私だけを強く求める、熱い光が宿っている。
「……ゆりちゃん」
そっと重ねられた唇は、あの日の乱暴なものとは違い、確かめるように優しかった。
私たちはきっと、これからもお互いの孤独を埋め合うように、不器用に傷つけ合いながら生きていくのだろう。
だけど、もう迷子になることはない。
私の手を握る成瀬くんの体温が、何よりも強く、それを証明してくれるから。

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