My Godness~俺の女神~
第4章 ♯Stalker(忍び寄る影)♯
♯Stalker(忍び寄る影)♯
日毎に萌え立つ緑が眩しい季節となった。
柊路から改めて警告を受けてから三日後の夜である。実里はいつものようF駅近くのフレンチレストランで潤平と待ち合わせした。
その日、実里はかなり落ち込んでいた。
というのも、同じ日の昼休みに突如として編集部の部長から直々に呼ばれたのだ。
そういえば、ここのところ新企画の進行について特に何も触れられることはなく、日は淡々と過ぎていた。確か、第一回目の初顔合わせのときには四月半ばには二回目の会議がもたれるということだったのではないか。
しかし、実里は特に何の疑念も抱かずにいたのだけれど、どうやら、それは甘かったらしい。
部長室に入った実里は部長から一方的に新プロジェクトのメンバーから外される―と申し渡された。
―ええっ、何でですか?
衝撃と愕きを隠せない実里に、部長は神経質そうにコツコツと人差し指でデスクを叩いた。
―理由を私の口から言わせるのかね。
―そうおっしゃっても、私には何故なのか納得がいきません。
部長は少し憐れむような視線をよこしてきた。
―君自身もあまり聞きたくはない理由だと思うが。
部長は机の表面を弾くのを止めると、今度はすっかり薄くなった頭髪を掻いた。
―まあ、君がそこまで言うのなら、理由を話そう。入倉君、最近、君は自動車事故を起こしたそうだね。
刹那、実里の身体が硬直した。
―君もまさか、この私がそのことを知らないと思っているわけではなかろう。私だけではなく、社員全員が知っていると言っても過言ではないはずだよ。
部長は実里の顔色が白くなっているのを見、ゆっくりと頷いた。
日毎に萌え立つ緑が眩しい季節となった。
柊路から改めて警告を受けてから三日後の夜である。実里はいつものようF駅近くのフレンチレストランで潤平と待ち合わせした。
その日、実里はかなり落ち込んでいた。
というのも、同じ日の昼休みに突如として編集部の部長から直々に呼ばれたのだ。
そういえば、ここのところ新企画の進行について特に何も触れられることはなく、日は淡々と過ぎていた。確か、第一回目の初顔合わせのときには四月半ばには二回目の会議がもたれるということだったのではないか。
しかし、実里は特に何の疑念も抱かずにいたのだけれど、どうやら、それは甘かったらしい。
部長室に入った実里は部長から一方的に新プロジェクトのメンバーから外される―と申し渡された。
―ええっ、何でですか?
衝撃と愕きを隠せない実里に、部長は神経質そうにコツコツと人差し指でデスクを叩いた。
―理由を私の口から言わせるのかね。
―そうおっしゃっても、私には何故なのか納得がいきません。
部長は少し憐れむような視線をよこしてきた。
―君自身もあまり聞きたくはない理由だと思うが。
部長は机の表面を弾くのを止めると、今度はすっかり薄くなった頭髪を掻いた。
―まあ、君がそこまで言うのなら、理由を話そう。入倉君、最近、君は自動車事故を起こしたそうだね。
刹那、実里の身体が硬直した。
―君もまさか、この私がそのことを知らないと思っているわけではなかろう。私だけではなく、社員全員が知っていると言っても過言ではないはずだよ。
部長は実里の顔色が白くなっているのを見、ゆっくりと頷いた。