XOXO!?
第2章 Ⅱ
「失礼します…」
そこには、高そうな皮のソファーに座ったママと、二人のホステスさんが立っていた。
「…そこに座って。」
「…はい。失礼します。」
「…礼儀はちゃんとなってるわね。」
「…えっ…いいえ…」
「フフッ…緊張しなくてもいいのよ♪気を楽にして?」
「…ありがとうございます……」
「んで…いきなりだけど、名前は?」
「はい!鈴城いちかです。」
「…履歴書は持ってるの?」
「はい、あります。」
小さなバッグから履歴書の入っているファイルを取り出した。
ガラスのテーブルに静かに置く。
「…18歳ね。今年の春に高校卒業したの?」
「そうです。」
「小、中学校と付属なんだ。高校は…随分頭は良いのね……。」
「…いえ…。」
別に付属に行きたかったわけではない。
勉強したんじゃなくて…………させられたんだ。
けど、この学歴は損するものではなかった。
けど…
本当はまだ17歳。
正真正銘の高校3年生だ。