XOXO!?
第2章 Ⅱ
「…なんでホステスになりたいと思ったの?」
「…それは…」
―親を見返すため…なんて…死んでも言えない―
沈黙が流れ、横に立っていたホステスさんが…ソワソワし始めた。
「…言っておくけど、いちかちゃん。」
「………?」
「儲けたい。なんて気持ちが、この仕事を選んだ理由の半数以上だとしたら……あなたはきっとホステスを続けることは出来ないと思うわ。」
「…え……」
「私が言ってること…理解できるわよね、あなたの頭なら。」
「…はい。」
「半端な気持ちでやるなら、今のうちにやめなさいってことよ。」
…時計の針がこの空気の振動を打つ。
そっと口を開いた。
「…私には、事情があります。今は…話せないけど…話せる時が来たら必ずママに全部話すつもりです。ただ……」
「………」
「半端な気持ちでホステスをやるつもりはありません。」
「…そう。」
「自分勝手で…すみません。」
「…分かったわ。あなたをここのお店のホステスにする。」
「…ありがとうございます…!!」
「このお仕事を通して、たくさんの事を学んでほしいと思う。誰もが銀座のてっぺんを目指してる。あなたも負けないで。」