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捨て犬と俺と…

第9章 壊れた想い

「あっ…空斗、、ごめん。俺…その…」

空斗「……かったぁ…っん
よかったぁ…っう、、ぐずっ」

「え…もしかして俺のこと心配して…?」

空斗「…おう…っ。だって…俺の、、っん…せいで陸がぁ…」

すでに目の周りは腫れぼったくて体が小刻みに震えている。

「なんで…俺なんかっ…!!」

空斗「だって俺…陸が好きだからっ…!!……無理、、だって…ぐずっ……わかってる。俺は男だし。酷い事もした。今までを壊したのはぁ……っ俺だから…」

必死に。必死に訴えてくる空斗は
どこか翔に似ていた。

「…ごめん。俺、おまえの気持ちには答えられない…男だからとかそーゆんじゃなくて……だけど壊したなら元に戻せる。なくなったわけじゃない…だろ?」

空斗「…ありがとうっ」

その顔は酷く綺麗に見えた。
今までずっと一緒だったのに初めてみる表情。こんなに近くにいたのに俺の知らない空斗がたくさんいた。近くて、近すぎて遠かった。

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