素敵な飼い主様2
第3章 4人目の野獣さん?!
目の前に座る輝を見ながら、あたしは心の中で格闘していた。
唯斗とは違う、黒いブレザーを着た輝。
またまた黄色の刺繍で校章みたいなのが縫ってあって、完全に私立っぽい。
蜂蜜色の髪にはピッタリな制服だ。
・・・まぁ、こんな奴でもやっぱりカッコイイ輝。
そんな奴が食べた、フレンチトーストをジッと見てみた。
しっかりとある歯型。
ムダに歯並びがいいんだよ。
とツッコミながら、あたしは食べるか食べまいか悩んでいた。
「たべねぇのかよ?」
そんなあたしに、輝が言葉を発した。
顔はこちらに向けず、もぐもぐと食べているが、しっかりとわかっているらしい。