テキストサイズ

トラブルマーチ

第10章 お呼び出し

トイレから2人で出て行くと、半径3mくらいで輪ができていた。


谷原がここに来るまでに、これだけの人が集まる様な…何かをしたのだと里香は谷原を見た。


はぁ…まったく。



「里香ちゃんは俺の彼女だから、次…こんな事があったら、関わった奴全員ただじゃ済まさないから。…あぁ、見た奴も知ってる奴も全員。例え100人いてもね。」



満面の笑みで里香の肩に手を置いて、みんなに聞こえる様に言う谷原に、周りの生徒は青ざめて行く。



「マジで…止めて?」



引き攣っている事がわかるくらい、顔が強張っている私がそう言ったが、谷原は首を傾げて笑っているだけ。

あの時谷原を止めて彼女達を帰らせて本当によかったと心の底から思った。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ