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トラブルマーチ

第5章 契約

「しないよ。」


「そう?カバン持って…靴を履こうとしてたんじゃないの?」


無表情のまま言う谷原が怖くて…カバンを握る手に力が入る。


「違うよ…探検…してたの、暇だから。」


「ふうん、じゃ、そう言う事に今回はしておくよ。」


そう言って、谷原は私に背を向け、またバスルームへと戻って行く。

シャワーのお湯を頭からかぶって、直ぐに出てきたんだろう。

そんな格好の谷原は、私の行動に予想ができていたかの様にタイミング良く声をかけて来た。

私は絶対に…逃げられない。

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