晴れの日も 雨の日も
第1章 ありえない
次の日の朝
「げ…!!」
「よっ!」
校門の前に、告白してしてきた男が居た。
朝から、何でコイツに会うのよー。
今会いたくない人、No.1だわ…。
「ちょっとついてこないで…」
「気にするな♪」
読めないな…
この人。なに考えてんのかわからない。
ちょっと不良っぽい感じがあるのに、笑顔が可愛らしいし、やんちゃっぽい性格だもんな。
しかも、マフラー引っ張ってくるし…。
「ちょっと…私は、あなたが好きじゃないですから」
「今日は、寒いな…」
…っ!!無視!
無視ですか?
「きゃーかっこいい。れんくんだ」
「怖そうだけど、かっこいいよね。れんくん」
れん…?
れんって………こいつ!?
この、私の後ろにひっついてきてる奴が!?
「俺ってモテてるのか?」
天然!?
…じゃなくて…
「あなたの名前は!?」
「ん?俺?
伊岡れんだけど」
伊岡れん……
違う…
れんじゃない。名前が一緒で名字が違う…。
なんだ……違うんだ…
―――――――
――――
「やめてよ」
「ほらほら、こっち」
「早く来いよ」
夕方の放課後、
私は、小学五年生だった。
「返して…」
「ほら、ほら~」
私が好きだった、うさぎのハンカチが子供っぽいって言われて、男子にいじめられていた。
「もぉ…返してよォ……」
ポタポタと涙が溢れ出してきた。
「コイツ泣いてるぜ。弱虫ー」
「オイ…」
そこにやってきたのが、(山田)゛れん゛だった。