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《Eternal bells…… 》

第12章 祇園祭

人が疎らな道を歩き、小高い丘に来た、、、



懐から布を出して敷く栄太。
「ここに座って」
麗美を座らせ隣に座った、、、


触れあう腕から栄太の温もりを感じて、ドキドキする…


ーヒュルル…ドンッ!ドンッ!パチパチパチ…

「…わぁ~!…綺麗……」

大きな花火が上がる、、、


ふと、栄太の横顔を見た…
花火の光に照されキラキラした瞳に
見とれる…


「今日の着物似合っちょる///綺麗だ…」


「あ、ありがとう///」
恥ずかしくて俯くと、栄太は麗美の髪に何かを付ける、、、


「良く似合う…」
栄太は嬉しそうに笑った。


(ん………?)
髪を触ると冷たい感触、外して手に取る。


「これ…」
白いとんぼ玉に飾りが付いた綺麗な簪…



「…僕は、麗美が好きだ///だから僕だけのものになって///」
漆黒の瞳が麗美を見つめる…



「ありがとう……
私も栄太が好き///」


穏やかに微笑み麗美を抱き締める…
栄太の背中に腕を回す麗美…

(どうしよう///…嬉しいよ…)


「麗美……」


二人は唇を重ねた…角度を変えながら優しく絡み合う口づけ…


ー…チュッ…
「………んんっ///」



花火の光が二人の姿を照らす、、、



唇から伝わる栄太の熱で頭が蕩けそうになる…


チュッと音を立てながら離すと…
瞳を潤ませて濡れた唇の麗美……


(まずいな……我慢出来そうもない)


栄太は簪を髪に付け、麗美の耳元で囁いた…



「そろそろ帰ろう…今日は部屋には
帰さんよ…」

耳元にかかる栄太の吐息と声でゾクリとしてしまう…

「うん……///」







その頃惣太は、屯所の縁側で花火の音を聞いていた、、、



(一緒に見たかったです…
麗美さんは見ているんでしょうか…? )

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