《Eternal bells…… 》
第13章 壬生
「芹沢様、やめてください」
「なんだ!女が出しゃばるな!」
「麗美さん?!」
愛次郎は驚いた。
「愛次郎さん、こんにちわ。
京の治安を護っている、壬生浪士組の局長ともあろう方が、一人の町民に腹を立てる筈無いですよね?旦那さんを離してもらえますか?」
芹沢はあぐりの父を掴む手を離す、、、
「ほう、女の分際で儂に意見するとはいい度胸だ。気に入った、儂の酒の相手をしろ」
ニヤリと妖しい笑みを浮かべる、、、
「もう、二度とここに手出ししないと約束してくださるなら…局長様ともなれば約束は守って頂けますね…?」
真っ直ぐ芹沢の目を見る、、
「約束しよう…。
おい、この女を一緒に連れて来い!」
「あのっ……」
愛次郎が止めようとするのを、目で制した麗美。
両側から掴まれ、見世物小屋から出て行った…。
(栄太…ごめん……でも、二人を助けたい…)