テキストサイズ

《Eternal bells…… 》

第15章 三角の…

8月18日、、、


政変は起きてしまった……暗殺を阻止した為、八卿落ちになってしまったけれど…。そこには壬生浪士組も出陣したはず、新選組と名前が変わる…。




ーーーーー



爪を噛み苛々する男、、


「何故だ…、何故、久坂と桂は現れなかったんだ。一斉に追放出来なくては、意味が無いではないかっ!」

「秋月様、今回は攘夷公卿が京から消えただけでも良いとしましょう」
側近は宥める。

「煩いっ!京は会津のものだ。幕府に逆らう者は全て排除しろ。早くどうにかしろ!」

「しかし…佐伯が消されてしまってから、あの浪士どもは全く言う事を聞きません。報酬を上げろとばかり言っています」

「知るか!お前がどうにかしろ。私はそれには一切関わっていないのだからな…」


長州藩を追放する計画に、不満が残る会津藩士、秋月悌次郎、、、






ーーーーー




月が綺麗な夜四ツ時、、、

寺の屋根の上に仰向けになり、月を見ている女、、、

長い黒髪を下ろし、襟元を緩く黒い着物を着こなす。蒼い瞳には月が映り美しさを増している、、、

美しい女が、寺の屋根に寝そべる何とも不似合いな姿。その場所は、女のお気に入りの場所だった。



「誰だ………?」
翠蓮は月を見上げたまま言う。

「お嬢ちゃん、どうやって此処登ったん?」
黒髪に藍色の着流しを着た男は隣に座る。

「関係無いだろ…此処は私の場所だ、立ち去れ」
ちらりと目をやると、八重歯を見せて笑う男がいた。

「見た目と違って、可愛げないなぁ、
勿体ないで。別嬪やのに」

「余計なお世話だ…一人にしてくれ。
早く消えろ…」

「なんや、冷たいなぁ…。ほな、またな♪」
音も立てずに消えた男、、、


(忍か…………)

翠蓮もまた、静かに闇に消えて行った、、、

ストーリーメニュー

TOPTOPへ