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《Eternal bells…… 》

第20章 同じ時間を…

夕刻ーー



旅籠には新兵衛と以蔵の姿もあった…


「壬生狼は白だ、佐々木から返事が来た。それ以外で麗美を拐って得をするのは…」
と、玄瑞。

「会津って事か…?でも、会津だったら脅しや取引を持ってくるんじゃねぇか?ただ麗美を拐っても意味がねぇ」
と、晋作。

「お前らは会津の誰を付け狙っとるんだ?」
と、玄瑞。

「俺達は秋月だ。あいつには仲間を何人も殺られたからな…。最近急に大人しくなりやがった」
と、新兵衛。



「…………。」

「…………。」

栄太と以蔵は上の空だった。麗美の事ばかり考えていたのである。

(…早く麗美に会いたい…あ~麗美!麗美!麗美!…。拐った奴殺っちゃる…)
懐中時計をずっと眺める栄太。


(あいつは、栄太郎のおなごなんか…何処におる…?恩を返す前に死ぬるな……絶対助けるき)
栄太と恋仲だった事に少しガッカリした以蔵。


その時、、
翠蓮が息を切らして窓から現れた、、

「手掛かり掴んだかもっ…ハアッ…しれない!」

ー!!!

「「「何だとっ?!」」」

「あっ秋月の側近が長人とっ、繋がってる!
佐伯の仲間の残党だったら、麗美ちゃんの存在を知っているかも!ハアハア…」

「そいつら何処におるんじゃっ?!!
殺しちゃるっ!」
キレる栄太…


「落ち着け!!麗美を見つけてぇなら、冷静になれ!まだそいつらだとは決まってねぇだろ……」
栄太を宥める晋作。

「最近、秋月と側近は別行動が多い。
一人になった時を狙えば…」
と、翠蓮。

「それで決まりだ…。誰が行く?」
と、玄瑞。

「僕は絶対行く!」
と、栄太。

「俺と栄太と玄瑞で充分だ。翠蓮は側近が一人になるまで見張ってくれ」
と、晋作。



漸く手掛かりに近づいた栄太達、、
麗美は無事に見つかるのだろうか、、

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