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《Eternal bells…… 》

第21章 純粋な狂気

麗美の部屋、、、

麗美と同じ香りに包まれて、
一人でやけ酒をする栄太…


一足遅く、麗美を見つけられなかった
あの夜…その日以来、栄太は眠る時は
麗美の部屋だった…


(僕は麗美を守れんかった…
…麗美がおらんと僕は…。
先生…僕はもう大事な人を失いとう
ないんです…助けてください…。
麗美だけは連れて行かんで…)


ふらつく脚で布団へと行く栄太…
麗美の寝巻きを抱き締め、鈴と簪を
握り締める…



(………麗美…愛しちょる……)



栄太の瞳から一粒の滴が流れ落ちる…
夢でしか会えない人を想いながら栄太
は眠りについた…





ーーーー





暖かい温もりに包まれて心地いい…

ートクトク…
心音が聞こえる…


『約束だよ、ずっと隣に居るって…』


『うん、約束……』


ーチリン…






眠っていた麗美は目を覚ます…

(……夢?またあの声。…鈴の音…)


少し離れた場所には、総司が眠っている。
麗美はそっと布団を出ると、根付けから鈴を外して部屋を出て行った…


ーモゾモゾ…
(…麗美さん………?)


麗美が部屋を出たのに気が付いた総司…




ースッ


隣の座敷に行くと、
庭への襖が開いていた…

庭を覗くと星空を見上げる麗美の後ろ姿…

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