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《Eternal bells…… 》

第23章 いっくんの改心

翌朝ー


吉田屋ー





部屋に布団が4組並んでいる…

「ぐぉ~…ぐぉ~…ぐがっ!…ムニャムニャ」

鼾が煩い晋作…の隣に玄瑞、翠蓮の順番。
3人の頭側に麗美と栄太が一緒に寝ている…


昨夜、玄瑞達は翠蓮と再会し、新選組と遭遇しながらも何とか藩邸に戻った。そこで知らせに来ていた吉田屋の旦那に聞いて、飛んできたのだった。



「ん……」

麗美は目を覚ます…


(痛い……あれ?)

左側に感じる心地良い温もり…
ふとそっちを見ると…


ー!!///
超美形…の栄太さんが隣に!
無防備に少し開いた唇…
襟元から覗く逞しい胸板…
色気が半端ないです…


(この人が私と恋仲…////)

麗美がじっと見つめていると…




ーパチ…
栄太は目を開けた。


「ん…起きたか…傷は痛むか?」


「だっ大丈夫…///」

(ビックリしたっ!ドキドキ…)



捜しても見つからず、最悪の結果が頭を過る事もあった…でも漸く帰って来た。栄太は嬉し過ぎる気持ちと、ケガの心配から殆ど一睡もせずにウトウトしていたのである。


麗美の頬を撫でながら優しく微笑む…

「やっと帰って来た…」



昨日の傷は玄瑞さんが手当てしてくれた。
私を庇った栄太さんも右腕に傷を作ってしまったけど…。私が戻った事で凄く喜んでくれる皆の事を、思い出せない自分が悔しい…

総ちゃんはどうしてるかな…帰ると決めたのは私だけど、こんな形でサヨナラはしたくなかった…ごめんね総ちゃん…。



「どうした?傷が痛むんか?」
黙り込む麗美を心配する栄太。


麗美は首を横に振る…

「ごめんなさい…何も思い出せなくて…グスッ…」
泣き出してしまう麗美。



ーナデナデ…

「そんな事は気にせんでいい。
麗美は僕の隣に居るだけでいいんよ。
一緒に居れば、絶対思い出せるから
…だからそんな顔するな」

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