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《Eternal bells…… 》

第23章 いっくんの改心

大きくて暖かい栄太さんの手…
漆黒の瞳には優しさが溢れていて…
こんなに大切にしてくれる人を…
私は裏切ってしまったんだ…


「…グスッ…私…栄太さんを…グスッ…
裏切っちゃったっ…グスッ…
私は…総ちゃんと『それ以上言うな』


言葉を遮った栄太は、唇を重ねた…


ーチュッ…
優しく柔らかく口づける…


唇が離れ、麗美がそっと目を開けると…



ープニッ…
麗美は鼻を摘まれた。

「大丈夫だよ…僕が全身舐めて消毒するけぇ…傷が良くなったら、動けなくなるまで抱いてあげる♪」
とびきりの笑顔で言った。


「……////」
麗美赤面。



(やっぱり可愛いな…その顔反則)

再び唇を奪い、長い口づけをする…
甘く柔らかい唇を堪能する栄太…




総司に抱かれた事を昨夜の時点で知っていた。玄瑞が麗美の手当てをした時、身体中に赤い痣があるのを見たのだった…。嫉妬と怒りの感情はあったが、麗美を責めるつもりはなかった…。


(僕が傷を全部癒すから…)


唇だけの優しい口づけ…
傷付いた麗美の心に栄太の愛情が、
じんわりと染み込んでいく…







そんなお熱い二人の横では…

((いつまで寝たふりすれば…))

いつの間に起きていた玄瑞と翠蓮。


「ぐお~…ぐお~……フフ…フフフッ♪」
何やら幸せな夢を見ている晋作。



新選組を用心して、それから2日間は吉田屋で過ごした一行。その間に麗美はすっかり打ち解けていた。それと同時に早く全て思い出したい気持ちは、益々大きくなって行くばかり…。

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