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《Eternal bells…… 》

第23章 いっくんの改心

現れたのは、、


ージャ…ジャ…
「早く逃げねぇと役人が来るぞ」
晋作だった…


「梅さん!!」
(助かった……)


「帰り遅いから心配したぜ。
ずらかるぞ!!」



ーガシッ!
二人の腕を引っ張り、走り始める晋作…




3人が逃げた直後に、会津藩士が現れた…
そしてボロ侍は長人だとバレて連行されて行ったのだった、、







旅籠ーー


以蔵の部屋で、、



「お前は何をしちょる!役人に捕まれば、
麗美も危ないんだぞ!」
栄太が怒る。


「でもあいつは麗美を拐った奴じゃき!」
以蔵も抵抗。


「麗美ば斬るな゙と言っただろ…?
気持ちはわかるが、あの場で刀を抜くんは
良くねぇぞ」
と、晋作。


「僕は…お前だから大事な仕事頼んだんだ。今は僕達の仲間じゃろうが…。
お前が仕えちょるんは麗美だ…
武市先生じゃ無いけぇ…良く考えろ」
と、栄太。


麗美を拐った男…殺してやりたいのは皆
同じ気持ちだった…。


「悪かったき…」
栄太達の言っている意味を理解した以蔵。


「麗美は、お前を心配してるんだ。
今まで命令されて人斬りしてた事知ってる
からな…。そろそろあいつの性格わかって
やれよ」




以蔵は助けてもらった時の事を思い出して
いた…敵か味方かも分からない自分を、
怖がりもせずに世話をしてくれた…
そして今日も、あの男を庇った…。
命を奪って来た自分と正反対の麗美…

(だから…惹かれちゅうがよ…
麗美は…眩しゅうて仕方ないちゃ…)



「お前が斬るんは、もっと大物じゃなく
ちゃ勿体ねぇよ。必ずやお前の剣が必要
な時が来る…それまでは汚すなよ」





信頼され仲間だと言って貰えた事…
それが一番嬉しかった以蔵。
自分を認めてくれた仲間の為に、
変わろうと心に決めた日だった…。

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