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《Eternal bells…… 》

第5章 餡蜜

あの後、目を覚ました龍馬さんは、『暫く京を離れる』と挨拶して慌ただしく帰って行った。

(また、会えたらいいな…。
出会いが強烈な印象だったけど…)

「麗美ちゃん、そろそろ行くぞ」

「はい♪」

女将さんに見送られ宿を出る。
風が冷たいけど、晴れて気持ちがいい。
私のテンションも最高潮♪

「麗美ちゃん凄く元気だ。楽しそうで何より」

と、少し前を歩き、楽しそうな麗美を見て玄瑞は言う。

「よそ見し過ぎだ。危ないなぁ」

そう言い、栄太郎は麗美を足早に
追いかける、、



私は小物が沢山並ぶお店に入った。簪や櫛を眺めて奥に進むと、香を見つけた。


(私が好きなあの香り無いかなぁ…♪)
クンクンと鼻を利かせて探す。

「あった!感動~♪」

店主が近づいてきて、

「お気に召されましたか?そちらと同じ匂い袋もございますよ」

そう言いながら、私の手に乗せる。

(欲しいんだけど…この時代のお金が…
無かった…)

ーガクッ…

「すいません…また、今度にします」

肩を落として店主に返した。
はずが、

「香と袋どっちも頂戴」

横を向くと、店主にお金を払う栄太郎さん。

(買って…くれた…!?)
ビックリしている私をよそに、

「ほら、次 行くよ」

と言うと、
私の手を掴んで歩き出した。

冷たい栄太郎さんとは思えない行動に、唖然としながら後ろをついて行く。

私のペースに合わせながらも、少し前を歩く栄太郎さん。

(大きくて暖かい手…//)

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