《Eternal bells…… 》
第27章 居場所
いつ、どう戻って来たかも分からぬまま、
気が付くと麗美の部屋に立ち竦んでいた…
灯りもなく、月の光が差す薄暗い部屋…
栄太は棚の引き出しを開けた…
ースゥ~……コト…
引き出しを閉め、その場にへたり込む栄太…
(本当に……もう麗美は……)
携帯も消えていた…。
刀を手に取る…何の反応もしない刀を抱え
たままその場に踞った…
(ずっと一緒に居たかった……。
僕は……自分勝手じゃ……
やっぱり…側に居て欲しい…。
麗美…僕を許してくれ……)
目を閉じたまま麗美を想い出す…
静寂の中、再び刀が青白い光を放つ、、
栄太の腰元で小さな黄金に輝く光、、
その事に栄太は気づかなかった…
その時、、、
ーミシミシ……バリッ!!
鞘の中の刃が割れた…
ー!!!
栄太は鞘から刀を抜く…
真っ二つに割れている刃…
ーカチャッ……パタッ…
割れた刃が鞘の中から落ちる…
(刃が割れた……もう…
二度と会えないんだな……)
床に落ちた刃に雫がポタリと落ちた、、