テキストサイズ

《Eternal bells…… 》

第27章 居場所

「…栄太…ごめんなさい…」
ーギュ~…


必死に抱き締め返して、僕の胸に顔を
埋めながら麗美が言った…
悪いのは僕なのに…。

「麗美…ごめんな…僕が悪いんだ。
本当は、未来に帰る手掛かりを
知っちょった…それで…


ーーーー


僕は帰る手掛かりを知っちょって隠し
てた事、夢で家族を見て、お父上が倒れ
た事、麗美の気持ちを無視して帰らせ
ようとした事。それから…その結果、
帰る手掛かりの刀が折れてしまった事を
話した…。


「そうだったんだ…お父様が……」



抱き締めちょって、麗美の顔が見えんから
不安だ…嫌われてしまったかもしれん…。


「やっぱり帰りたかったか…?」


麗美は首を小さく横に振った…

「私は栄太達と死ぬまで一緒にいる…
いさせてくださいっ…」



ー!!!

「許してくれるんか…?
僕はあんな事をしといて、勝手に後悔
して側に居て欲しいと思ってしまった。
こんな馬鹿でもいいんか…?」


「栄太がいい…グス…栄太が居ない場所
に帰るなんて嫌!……皆とも離れたく
ない。…私は…長州藩士、吉田稔麿の…
…ボソッ…つ…妻にナリタイカラ…///」



ーボッ!////

僕は麗美の前では情けない男になって
しまうっちゃ…麗美の言葉は僕を骨抜き
にしよる…。


(もう我慢出来ん…はよ夫婦にならんと…!)

って僕が決意を決めちょったら…


「してくれるなら…キスシテ…///」


なんて潤んだ瞳で言いよる…


「きすだけでは済まんよ…いいか?」

ーコクン///


僕は麗美の髪をほどいて、麗美の顎を持
ち上げた…そして紅い唇を奪った…

ストーリーメニュー

TOPTOPへ