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僕はあれから眠れずに、母親に文を書いちょった。

空が薄く明るみ出した頃に、麗美の部屋の方から悲鳴が聞こえた。
僕は部屋を飛び出した、、




ダダダダッ…
ースパンッ

「麗美？！！」

麗美は酷く震えながら、涙を流していた。

「栄太！どうしたっちゃね？！」
玄瑞もやってきた。

僕達は麗美の側に行く、
「麗美…？」
「何かあったんか？」


「……ウゥ……グスッ…
えぇ…た……が……」

麗美は僕を見ると、また泣き出してしまった。

「玄瑞、僕に任せてくれ」

「本当に大丈夫なんか…？」

心配する玄瑞を手で制し、僕は玄瑞をちらりと見た。
玄瑞は『わかったよ』と目で言い、部屋を後にした。



涙を指で拭い、頬に手を添える…

「どうした…？」

「ウゥ…嫌だ…ﾋｯｸ…栄太…
居なくならないで！」

そう言うと、僕に抱き着き、震える両手で必死にしがみつく、、

(居なくなる？どういう意味だ…？
麗美がどうしてそう言ったんかは、分からんけど今は落ち着かせんと…)

「大丈夫、何処にも行かんけぇ」
栄太は麗美を優しく抱き締める。

「…本当…？」

「本当だ。僕も、玄瑞達も誰も居なくならんよ」

頭を撫でながら、ずっと抱き締め続ける…
麗美は、栄太の胸で泣き疲れて眠り始めた…


(落ち着いたな…)

栄太は麗美を寝かせると、布団の横に肘をつき寝転ぶ。寝てなかったせいか、栄太も眠気に襲われそのまま眠ってしまった…


玄瑞が部屋を覗くと、二人は眠っていた…床で寝る栄太に羽織をかけて、静かに出て行った…。