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《Eternal bells…… 》

第8章 春

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長い黒髪を高く結い上げ長身、優しそうな目元で鼻筋がスッと通っている。小麦色の肌が映える、白い着流し姿の美男子が町を歩く、、すれ違う娘達は振り返る、、

その青年(惣太)は、お土産をぶら下げ歩いていた…


はぁ~…
困りました…一目惚れなんて初めてです。どうすればいいんですかねぇ…


麗美さん…
恋仲はいるんでしょうか?

ーチクッ

惣太は胸が痛くなった。

(麗美さんの事をもっと知りたい…)




そして、惣太は壬生村へと消えて行った、、、



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店の片付けが済んだ頃…


「麗美様…?」

ービクッ!
「翠蓮?!どうしたの?」

急に現れた黒装束の翠蓮。

「その…ひ、暇が出来たので。来てみましたっ!」
と、誤魔化す翠蓮。


(また、玄瑞さんと喧嘩して来たんだ…)

翠蓮は、玄瑞と喧嘩すると藩邸を出てここに来る。私の予想では、翠蓮は玄瑞さんが好きなんじゃないかな…?




「終わったから帰ろう♪今日は、お団子貰ったから食べて行きなよ」

「そんなっ!良いんですかっ?!」
隠れ甘党な翠蓮。

「うん。たまには女同士で話したい」


「オラとですか?麗美様が望むのであれば、オラは何処までもお供致します っ!」

「楽しみだね♪女子会♪」

麗美は道を、翠蓮は屋根をつたい帰る。
奇妙な帰宅風景であった。

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