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《Eternal bells…… 》

第9章 塾頭と下級武士

翌朝ーー



身仕度をした麗美は、窓の外を見ていた…

(いい天気…)

その時、
「麗美ちゃん?今日は仕事か?」
襖越しに玄瑞が聞く。

「玄瑞さん、おはよう♪
今日は休みだよ。玄瑞さんはこれから仕事?」

「ああ、今日はゆっくりしよるんだろ?
明日、栄太が発つのは聞いたんか?」

「うん。聞いたよ…
玄瑞さん、いってらっしゃい」


(麗美ちゃんが休みで良かった…栄太達を見たら、誤解するけぇ)


「そろそろ行こうかな…」

待ち合わせの小さな神社に向かう、、


そわそわと待つ惣太は、麗美に気づいた。

「麗美さ~~ん♪」

「あ、惣太さん。遅くなってごめんなさい」


(今日も綺麗ですね…)

「来てくれて良かった///待ちきれなくて、早く来すぎちゃいました//」
キラキラ☆

「じゃあ、行きましょうか?」

「はい///今日は楽しみましょう///」


垂れ桜が咲き乱れる場所を通る、、


麗美は思わず、桜を見上げる…

(綺麗だな……)

「ここの垂れ桜、夜は一段と綺麗なんです」
と、惣太は言う。


(栄太と見たいな…)


「麗美さんは、出身は何処なんですか?」

「私は…江戸です」

「僕もです!同じですね♪いつ、京に来たんですか?」

「去年の冬です」

(栄太に助けて貰ったんだよね…)


麗美が考えるのは、栄太の事ばかりだった。

「麗美さん…?どうしました?具合でも悪いんですか?!」
心配そうに麗美を覗き込む。


(失礼な事しちゃった…今日は、楽しむ事だけ考えよう )

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