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《Eternal bells…… 》

第9章 塾頭と下級武士

見世物小屋ー

「混んでますねぇ…。はぐれ無いようにしてくださいね」
惣太は、麗美に自分の袖を掴ませる。


(しっかりしてるな…)


「ここだと見えます♪」と、惣太が麗美の手を引き、誘導した…




「栄太……?!」
「麗美……?!」

((なんで……??))

栄太の隣には、腕に寄り添う女の人…

麗美の隣には、手を取り握る男…


時間が止まった、、



「栄太郎さん。この方はお知り合いですか?」おたつが口を開く。

「…………。」
黙る栄太に、何かを感じたおたつは、喋り始める、、、

「初めまして。私はおたつと言います。栄太郎さんの許嫁です。よろしくお願いいたします」


ーズキンッ

(許嫁……か…。おたつさんって、栄太のお隣さんで、幼馴染みだったよね)


「お似合いですね……」
麗美の精一杯の言葉だった…

「ありがとうございます♪貴女方も、とってもお似合いですわ」


麗美の震える手に気づいた惣太…

「麗美さん。行きましょうか?甘味が食べたくなりました」
そう言い、下を向いた麗美の手を引く。


(こいつが、『としまろ』なんか…?)
ーズキンッ


麗美は手を引かれて行った…。



ーーーーーー




惣太は、麗美を見世物屋の横路に連れ出す。

「麗美さん…?大丈夫ですか?」

下を向いたままの麗美…


(栄太は…おたつさんが好きだったんだね…)


「…フゥ………グスッ………」
耐えきれず、泣き出した。


(じゃあ…何であの時キスしたの…?)

「麗美さんっ?!」
惣太はあたふたして焦る。

泣き止むまで背中を擦り続けた。



(麗美さんは…あの人が好きなんだ… )

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