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第12章 快楽授業
大きく体をはねさせたかと思えばぐったりと遥に身体を預けた悠理へ、遥は停止していた思考を取り戻した。
そうして次こそはと彼女の身体を抱きかかえようとしたとき、すぐ後ろに合った扉が開く。
こんなときに誰だと遥が振り返ると、そこにいたのは男女問わず有名な(もちろん女子の方が人気は高い)生徒会長、深槻爽真だった。
彼にあまりいい印象を持っていない遥は小さく眉を潜めた後、構わずに悠理に手を伸ばした。
「あれ?その子、悠理ちゃん?」
しかし、優しげな声でそんなことを言った爽真に手が止まる。
「そうなんですよ。なんか、体調がすごく悪いみたいで……」
律儀に返事をした周囲の女子に対し、爽真は「みたいだね」と少し心配げな表情を浮かべた。