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第2章 彼女なりの安穏とした日々

「俺のことは気にすんなって言ってんだろ?それこそ学校は学校、こっちはこっちで考えろ」

「……そう、ですか」


 少し怒られたような心地がして項垂れる悠理だったが、すぐさま自分の興味があることができると明るい笑みを浮かべた。

 その一方で、千尋は不服気に口をとがらせている。

 永井はそんな千尋の頭を仕方無げにバシリとはたいた。

 
「いって!?」
「お前はお前で確かにやりすぎなんだよ。たまには悠理を黙って見守れ」


 そんな永井の言葉に反論しようと口を開いた千尋だが、さすがに家主には逆らえないのか渋々頷く。


「わーった……。でも、変なことされそうになったらいつでも呼べよ、全部放り投げて駆けつけてやるからっ」

「ありがとう。でもそんな日はこないかな」


 淡々と味噌汁を啜る悠理は、言葉通りそんなことはありえないと信じ切っていた。

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