テキストサイズ

××UnderDiary

第4章 脅迫と強要


「や、やめ、て……」


 恐怖と絶望で縮み上がっている舌を懸命に動かし、悠理は泣き出しそうな声でそう言った。

 見も知らない他人に見られるというのも確かに嫌だが、それ以上に顔見知りに知られるということが恐ろしい。

 ただでさえ隙を見せられない場所で暮らしているのだ、そんなものが流出したときには間違いなくそれをタネに襲われてしまう。

 ――それに、永井さんにも迷惑が……。

 これ以上永井に迷惑をかけることだけは避けたかったし、こんな事実も知られたくはなかった。

 まるで懇願するようなその様子に、爽真は嗜虐的な笑みを浮かべる。
 

「それじゃあ、悠理ちゃん。こういうときにお決まりのセリフってあるよね」


 それ、言ってよ。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ