All Arounder
第32章 Go Mad
「オレ負ける頻度高ぇ!!」
『はい、大志行ってらっしゃーい』
大志はぶつぶつと文句を言いながら、財布を持って出かけていった
部屋には、姫と井上だけになり
井上はただテーブルに肘をついてボーッとしていた
『…退斗ってさぁ…』
井上は姫の方を向いた
『…ホモなの?』
「はあ?
俺は年がら年中女にしか興味ねーよ」
井上のリアクションに、姫は少しホッとした
『だよね、退斗だもんね』
「その言い方も癪に障るなー…」
井上は微笑しつつも、またボーッとし始めた
『退斗…どうしたの?』
姫は井上のそばまで寄った
「別にどうもしてねーだろ?」
『だって何か…
相談とか、乗るよ?』
「…」
井上は席から立ち上がり、姫と向かい合った
「…惚れた女にやきもち焼くって、どんな気持ちだと思う?」
『え…?』
井上が一歩足を進めると、姫は一歩後ずさりした
「大志とは、もうどこまでしたわけ?」
『退斗…何言って…』
井上の腕は、姫の体を抱え込んだ
「キスは…した?」
『退斗…だめ、離し…///』
カプリと唇をくわえ込まれ、いきなり舌が入ってきた
『んっ…らめぇ…///』
「だめじゃねーよ
大志のこと…好きなんだろ?」
『あっ…ん…///』
「で、どこまでやったって?」