All Arounder
第38章 My Heart Beating
『じゃあ…』
「ああ、朝まで待つしかねぇな…」
大志と姫は壁によっ掛かって座った
「そんじゃ、明日の朝にいつ開くかわからねぇし、もう寝とけ」
『うん…でも、眠たくないよ』
そりゃそうか…まだ10時にもなってねぇもんな
『っていうかね…大志…』
「あ?」
姫はそっと体を寄せてきた
『なんかね…体が熱いの…///』
「…は?」
『息も…上がっちゃう…///』
姫は大志の腕にしがみついた
姫の小さな胸が、密着してくる
「お…おい、姫…?」
『あのね、大志…心臓がドキドキするの…///』
姫は大志の手を取った
『触って?///』
そしてそのまま、自分の胸へと押し当てる
「姫え!!??///」
大志は慌ててその手を引っ込めた
しかし姫は、まるで猫のように頭を擦り付けてくる
『大志ぃ…///』
「お前まさか…薬品、嗅いだ?」
そうか
あの男に薬品を掛けてしまった時、一緒に嗅いじまったのか…