All Arounder
第44章 Is There No Love?
やっぱ退斗は…遊び人やねや…
髪を乾かしている間、泣きそうになったが
それだけは我慢した
「お待たせ、ごめんな」
乾かし終えると、葵はソファーに座った
「…なぁ」
と井上が言った
「ん?」
「ブラジャー着けろよ…」
「は?」
何でブラを着けてないことを知ってるのか聞く前に、自分の胸を見下ろして気づいた
「ちょ、ちょちょ!!何見とんねん!!///」
「しゃーねーだろ!?わかるもんはわかんだからよ…!!///
…姫ちゃんのブラ、貸してもらわなかったのか?」
「…小さかってん…」
…まぁ姫ちゃん、小せーもんな…
「ったく…」
井上は葵に背中を向けた
あぐらをかいたその膝元は、貧乏揺すりをしている
「…イライラしてんの?」
葵は井上の背中をトントンと叩いた
「ちょ…触んな!!///」
井上はバッと葵の手を振り払い、その時の葵を見てしまった
どこか
今にも泣き出しそうで
それでも少し目を落とせば
シャツが綺麗な形をした胸をはっきり浮き立たせ
短パンから伸びた白い太ももが、自分の欲望を掻き立てた