All Arounder
第47章 New House
「さてと」
大志は暗い部屋の中、敷いたマットの上へと腰を下ろした
姫は壁際にもたれていて、大志はそれを手招きして呼んだ
『…///』
姫は一歩一歩踏み締めるように大志の前まで寄った
「姫、綺麗」
『何がー///』
暗闇でもわかる
その天使のような笑顔
大志が手を伸ばすと、姫はそっとその手に触れた
そのままゆっくりと引かれ、二人は唇を重ねた
姫は膝を立て、下にある大志の唇に覆いかぶさるように
大志は上にある姫の唇に、吸い付くようにキスをする
ちゅ
唇を離すと、目が合った
姫はまた、自然とほほ笑む
『たぁいし』
「何?」
『何にもないよ///』
もう一度唇を合わせ、大志はゆっくりと後ろに倒れた
トサッと背中をつくと、姫の髪が顔にかかってくすぐったかった
「ぶへ」
口にその髪が入り、思わず舌を出す
『あ、ごめんね』
姫は右手を下へつけ、左手で髪を耳に掛けた
ただそれだけの動作に、こっちはいちいちときめいてしまう